アークナイツにおける濁心スカジの価値とより効果的な使い方について

本記事ではリミテッドスカウト「孑然する真理 Here I Stand」(イベント孤星) にて、ついに濁心スカジが完凸したので記念に濁心スカジの性能について語っていきます。これは建前で1番の理由は推しオペだからです。

濁心スカジは大陸版だと2021年5月1日、グローバル版だと2021年10月21日にリミテッドスカウト「深悼 DEEP DROWN」(イベント潮汐の下)にて実装された炎国ラヴァに続き2人目となるオペレーターです。そのコストの低さ、対象を取らないリジェネ効果、使いやすい吟遊者の効果範囲、スカジの人気、そして圧倒的に使いやすいS2から、所持しているドクターの多くが育成し編成に入れていることでしょう。

しかし、その多くのドクターは実際どれほど鼓舞の恩恵を受けているのかであったり、濁心スカジの有無やアビサルの有無でどれほど変わるのかを理解しようとしていないと思います。そこでこの記事では濁心スカジがアークナイツにおけるどのような性能であり、どのような価値があるのかという点を説明していきます。

 

※なお、以下は濁心スカジ完全育成済みのステータスです。(ほとんどこのステータスを基準にしています。)

また、攻撃力を基準とするバフを計算する際に、濁心スカジの第一素質「捕食本能」による自身の攻撃力上昇(自身の攻撃範囲内に味方がいる時、自身の攻撃力+6%(+3%))は常に発動しているものとして計算しております。

最大強化濁心スカジですの!!!

性能説明

1 S2攻撃力バフについて

濁心スカジのS2特化3時のスキル説明中における鼓舞上昇値は濁心スカジの攻撃力の60%となっています。数値としては「445×1.09×0.6=291.03≒291」となり+291の攻撃値上昇となります。この数値をスキル発動中は永続で鼓舞出来ることとなるので使いやすく強いバフであるといえます。

図1 濁心スカジS2によるフィアメッタの攻撃力、スキル火力の変化比較

実際この+291という数値はバフ値としてはそこまで大きなものではないように思えますが、これがS2継続中は永続と考えると長く運用するステージであればあるほどその価値は大きなものとなります。

さて、アークナイツには様々な攻撃力バフオペレーターが実装されています。濁心スカジの攻撃力バフがそれらと比較してどれほど優れているのか、どのような位置付けとなっているのか気になると思います。しかし、下に主なバフの効果量を比較した画像を置いておきますが(拡大推奨)、アークナイツで実装されているバフオペレーター、そのほとんどがバフ対象のステータスを基準としたバフであるため、バフ対象関係なく本人のステータスを基準としたバフを配る濁心スカジとはどうしても比較が難しくなってしまいます。

図2 アークナイツにおける主な攻撃力バフオペレーターと効果量

では、濁心スカジと似たようなバフオペレーターと比べてみましょう。同じ職分「吟遊者」であるソラとハイディは濁心スカジと同じくバフ対象関係なく本人のステータスを基準としたバフを配るオペレーターなので基本的にバフ量が変動せず、比較がしやすいです。

図3 吟遊者の様々な比較

図3をみてみると、濁心スカジS2は攻撃力バフの値こそそこまで高くないものの、永続という他と大きく差をつける持続時間と高めの治癒効果があることがわかり、さらにそこに防御力バフ(後述)もあるため圧倒的な布陣性能があります。まさしくタワーディフェンス向きの性能をしたオペレーターとなっております。

2 S2防御力バフについて

濁心スカジのS2特化3時のスキル説明中における鼓舞上昇値は濁心スカジの防御力の60%となっています。数値としては「263×0.6=157.8≒158」となり+158の防御力上昇となります。(ちなみにこちらの数値は完凸、無凸どちらでも同値となります。)

この防御力上昇を体感できる場面というのはなかなかないですが、一例として「アのS3を使用するとき」という場面があります。アのS3「ドリアン」は攻撃力+50%、攻撃速度+50という強力な攻撃バフを付与することができますが、その代償として500×15のダメージを受けて生存する必要があります。このダメージは比較的防御力の高い地上オペレーターであれば耐えることができますが、比較的防御力の低い高台オペレーターでは耐えることができません。そこで濁心スカジのS2防御力バフを付与すると比較的防御力の高い高台オペレーターである游流チェンやシュヴァルツ、S3発動中のアーミヤなどはドリアンを耐えることができ攻撃力バフと攻撃速度バフを受けることができます。さらに濁心スカジS2には攻撃力バフもありますのでその点でも強力です。

図4 濁心スカジS2防御力バフによるアS3への影響
3 S3について

濁心スカジのS3「満ち潮、枯れ潮」は高い攻撃力バフと確定ダメージを与えることが出来ますが、バフ持続時間は20秒であり、さらにスキル中の特性の変化により治癒効果がなくなりその代わりに濁心スカジ本人がダメージを受け続け外部から何かしら治療行動を取らないと退場してしまうものとなっています。このダメージと引き換えに得られる攻撃力バフは同じ職分である「吟遊者」で比較しても群を抜いて高い数値となっています(図3参照)。

また、このS3は「スカジのシーボーン」を活用することで高いダメージを出すことができます。(後述)

4 特性の回復効果について(S2発動時)

濁心スカジは職分「吟遊者」の特性により、1秒ごとに攻撃力の10%回復を行うことができます。数値としては「445×1.09×0.1=48.505≒48.5」となり1秒ごとに48.5回復することができ、さらにS2発動中だと特性の効果が20%まで上昇するので1秒ごとに97回復することができます。

この回復は対象を取らない回復であるため、職分「破壊者」や「武者」、「召喚ユニット」といったもの達の数少ない回復手段となっています。このような対象を取らない回復というのは同じく吟遊者であるソラやハイディであったり、アンジェリーナの素質「ダブルワーク」やパフューマーの素質「ラベンダー改」などが挙げられますが、その回復量を比較すると以下の図の通りとなり、ずば抜けて回復量が高いことがわかります(戦場全体回復の数値が低くなってしまうことは仕方ありませんが)。また、この図の数値は秒間回復量であるため回復量としては申し分なく、前述したS2防御力バフと組み合わさって凄まじい耐久性能をみせてくれます。

図5 リジェネ量の比較
5 スカジのシーボーンについて

濁心スカジは素質「太古の血属」により召喚ユニット「スカジのシーボーン」(以下シーボーン)を配置出来るようになります。このシーボーンは高台と地上のどちらにも配置することが可能で、攻撃範囲は自身を中心とした3×3となっています。また、このシーボーンの攻撃範囲は濁心スカジの攻撃範囲と見なされます。そのため、配置可能マスさえあれば自分の好きなところを濁心スカジの攻撃範囲の延長上にすることが出来ます。

このシーボーンがうまく活きる場面というのはいくつかあり、例として他オペレーターを孤立して使用しており、医療オペレーターの攻撃範囲に入らない時の回復や鼓舞効果付与であったり、濁心スカジS3を使用した際に濁心スカジの攻撃範囲とシーボーンを重ねることでS3の確定ダメージを通常の2倍与えたり(S3の鼓舞効果は重複しない)…などがあります。

図6 シーボーン使用例

最後に

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